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映画ライターSYOの「#やさしい映画論」

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※WOWOWプログラムガイド12月号にてお知らせした連載コラムは、11月28日(木)ごろにアップ予定です。 映画ライターSYOさんによるコラムをまとめたマガジンです。SYOさんな…
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#岡田将生

“ネガティブ”なキャラクターを“ポジティブ”に反転させる、岡田将生の「人間力」を紐解く

文=SYO @SyoCinema  デリカシーがない、ひねくれ者、神経質、口が悪い……。実生活ではあまり付き合いたくない他者が、この上なく魅力的に見えてくるのが、映画の魔法。脚本や演出によるところも大きいが、やはり“人”――つまり俳優の力が最重要に感じる。「嫌われ者役」という属性を背負ったマイナスのスタートながら、人間的な面白みや深みに変換し、あろうことか観客に愛されてしまう。そうした特長を遺憾なく発揮させているのが、岡田将生だ。  美しく、爽やかで、人気者。最近開設した

『ドライブ・マイ・カー』は観る者の中で「成長していく」豊かな作品だ

文=SYO @SyoCinema  第74回カンヌ国際映画祭で脚本賞、国際映画批評家連盟賞、エキュメニカル審査員賞、AFCAE賞の4冠に輝き、第94回アカデミー賞では作品賞を含めた4部門にノミネートされ、国際長編映画賞を受賞した『ドライブ・マイ・カー』が、7月23日(土)にWOWOWで初放送を迎える。これを記念して、濱口竜介監督特集や西島秀俊出演特集の放送も決定。日本映画の歴史を変えた本作に至るまでの両者の軌跡を楽しんでいただきたい。  『ドライブ・マイ・カー』がどういう

岡田将生だからこそ魅せられる“人の怖さ”『さんかく窓の外側は夜』を起点に読み解く

文=SYO @SyoCinema  漫画やアニメのキャラクターに必殺技があるように、名だたる俳優たちにも「このゾーンを演じさせたら右に出る者はいない」という武器がある。近年、怒涛の勢いで出演を重ねる人気実力派、岡田将生に当てはめて語るなら、それはやはり「狂気」と言わざるを得ない。  彼が魅せる“人の怖さ”というものは、凍りつくほど冷徹で、それでいて夢に見るほど生々しい。ほれぼれするほどに端整な顔立ち、取材時などに見せてくれる温厚かつ柔和な姿や困ったような笑顔を目にしていて