宮藤官九郎の書き下ろし「もうがまんできない」がやってくる! ステージ派なら押さえたい! 充実の2月-3月の必見舞台!
【Don't miss out! 2-3月のWOWOW舞台・番組2選】
①大人計画ウーマンリブvol.15「もうがまんできない」作・演出 宮藤官九郎 阿部サダヲ 仲野太賀 永山絢斗 皆川猿時 荒川良々 宮崎吐夢 平岩紙 少路勇介 中井千聖 2月10日(土)午後8:45
2020年に上演予定でしたが、新型コロナウイルスの影響で中止になってしまい、WOWOWではオリジナル番組として無観客で収録したものを放送させていただきました。
2023年4月、ついに有観客での公演が東京・本多劇場にて叶いました。今回は、「大人計画ウーマンリブvol.14「もうがまんできない2020無観客版」も2月3日(土)午後8:45に放送します!
東京・渋谷の裏街を舞台に、解散寸前のお笑いコンビや、デリヘル嬢と店長、浮気妻と間男といった訳ありな人々の物語が描かれます。上演時間は2時間ほどなのですが、その半分くらいに感じました。
最初は主に2つの別の場所にいる人々の会話(それぞれに問題があってドタバタ)が順番に見せられていく感じなのかと思いましたが、意外なポイントで交流していきます。そうすると、それぞれの抱えている問題や情報の違いから生まれる笑いや面白いシチュエーションの層がどんどん重なっていきます。「演劇だけでなくコントも好きです」という方々! おすすめしたいです!!
そんな笑いの中から見えてくるのは登場人物たちのストレスです。最初は幾つかのキャラクターに対して「物語の軸になっていくのかな」という印象を持ったのですが、最終的にはほぼ全人物の抱えている想いが見えました。そんな、ドタバタをしながらもキャラクターたちの”心に抱えるもの”がふいに目の前に突き出されるような会話の進行はこの作品の醍醐味だと思います。そのストレスの原因は入り組んだ複雑なものではなく等身大で個人的にも覚えがある感情ばかりでした。そのため、登場人物のプロフィールだけ見ると「おお」と反応されるかもしれませんが、描かれる想いに触れたときには共感があるのではないでしょうか。
ぜひ多くの方に楽しんでいただきたいです。
▼「大人計画ウーマンリブvol.15「もうがまんできない」作・演出 宮藤官九郎 阿部サダヲ 仲野太賀 永山絢斗 皆川猿時 荒川良々 宮崎吐夢 平岩紙 少路勇介 中井千聖」の詳細はこちら
2月は、「「ケンジトシ」中村倫也×黒木華」(2月7日(水)午後7:00)や「舞台・エヴァンゲリオン ビヨンド 原案・構成・演出・振付 シディ・ラルビ・シェルカウイ」(2月17日(土)午後9:00)などリピート放送も充実しています。
②舞台「レイディマクベス」天海祐希×アダム・クーパー
3月30日(土)午後8:00
昨年10月~11月に上演された『レイディマクベス』。英国気鋭の若手女性作家、ジュード・クリスチャンによる書き下ろしの新作です。シェイクスピアが「マクベス」の中で描いた「マクベス夫人」。時に「悪女」とも形容されるキャラクターで、「マクベスの妻」という立場でのみ存在する彼女に着目し、レイディマクベスは幸せだったのか、そして彼女が本当に手に入れたかったものは何だったのかを探求した意欲作です。
演出は、渡辺謙主演『ピサロ』などで知られるウィル・タケットが務めました。そして、レイディマクベス役に天海祐希、マクベス役にアダム・クーパー、さらに鈴木保奈美、要 潤、宮下今日子、吉川愛、栗原英雄と、7人の豪華俳優陣が集結し話題を呼びました。
四幕から成るこの舞台。幕を追うごとにレイディマクベスの新たな一面や過去が見えてきます。そのたびに彼女に対して私が持っていた、例えば“国を滅ぼした女性”といったイメージが変わっていきました。彼女の人生に関わった人との関係性が浮かび上がるエピソードが断片的なのにとても綿密なせりふで紡がれていくので、いつの間にか彼女を追う視点から彼女の視点へと変化して各シーンを見ていました。そこで味わった感情は複雑なもの、やりきれないものもありました。まさに“新解釈マクベス夫人”という感じで、この作品を見た直後に『マクベス』を再読したくなりました。レイディマクベスの人生を見事に演じ切った天海祐希の表情、気迫あふれるモノローグは圧巻で、思わず息をのむ瞬間もありました。。
緊迫感高まるあっという間の約2時間、世界初演。ぜひご覧ください!
▼「舞台「レイディマクベス」天海祐希×アダム・クーパー」の詳細はこちら
3月は、「清原果耶主演「ジャンヌ・ダルク」 19才で燃え尽きた命」(3月9日(土)午後8:00)もございますし、3/27は世界演劇の日!名作演劇アンコール月間と題してもう一度見たい名作の数々の放送もあります。
【WOWOW舞台全一覧】
以下からご覧いただけます!
【終わりに】
最近プライベートで見た作品の中で印象に残ったのは、城山羊の会 『萎れた花の弁明』、柿喰う客『肉食獣』、『海をゆく者』、『東京ローズ TOKYO ROSE』、『オデッサ』などです。
今月も、もう一度見たい作品がある皆さまも、劇場に見に行けなかった作品がある皆さまも、WOWOWステージをお楽しみいただければ幸いです。
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