“怪優”から“名優”へ――ジョーカーを演じたホアキン・フェニックスの、驚くべき変化を目撃できる1本
文=SYO @SyoCinema
「名優」よりも「怪優」の称号がふさわしく、「名演」より「怪演」と評されることが多いホアキン・フェニックスは、観る者を畏怖させる“圧”をまとうことのできる俳優だ。『グラディエーター』('00)『サイン』('02)『ウォーク・ザ・ライン/君につづく道』('05)『ザ・マスター』('12)『インヒアレント・ヴァイス』('14)など、彼のフィルモグラフィーを軽くなぞっただけでも、とにかく濃い。
特にポール・トーマス・アンダーソン監督と初めて組ん