エッジの利いた役に挑戦する鈴木亮平。ブレない体幹に裏打ちされた“分厚さ”を考察する
文=SYO @SyoCinema
脳内で顔を思い浮かべるとき、なぜかいつも笑顔の人がいる。きっとそれは、自分のその人に対するイメージが「明るさ」や「優しさ」、「包容力」で埋め尽くされているからなのだろう。俳優・鈴木亮平は、自分にとってそんな存在のうちのひとりだ。
演技の体幹の良さ、とでもいうのだろうか、画面に映る鈴木亮平の芝居は、まずもって軸がブレない。それは人物によらず、ひょっとしたら演じている人物=役とは別のレイヤーにあるのかもしれない、と思わされる。つまり、器で