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映画のはなし シネピック

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新しい映画と出会える。映画をより深く楽しめる。そんなコンテンツをお届けしていきます。担い手は、映画ライターSYOさんなど個性豊かな面々。それぞれの感性が作り出す映画愛は必見です!… もっと読む
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2023年12月の記事一覧

【1月の激レア映画!】廃盤・未ソフト化・4K修復版…なかなか出会えない貴重な映画を“レア度”とともにご紹介!

 文=飯塚克味 【1月の激レア映画10作品】①『寝ずの番』(’06) レア度…★★★☆☆  まず、映画ソフトが廃盤になっている作品から行きましょう。名優・津川雅彦が監督に挑んだ『寝ずの番』(’06)。彼は日本映画黎明期の巨匠、牧野省三の孫にあたる人物なのですが、当時、監督デビューにあたって、マキノ雅彦と名前を改めています。以前、発売されたDVDは既に廃盤なんです…。HD画質の放送は、保存用には打ってつけです! ②「ミレニアム[完全版]」三部作(『ミレニアム ドラゴン・

“ネガティブ”なキャラクターを“ポジティブ”に反転させる、岡田将生の「人間力」を紐解く

文=SYO @SyoCinema  デリカシーがない、ひねくれ者、神経質、口が悪い……。実生活ではあまり付き合いたくない他者が、この上なく魅力的に見えてくるのが、映画の魔法。脚本や演出によるところも大きいが、やはり“人”――つまり俳優の力が最重要に感じる。「嫌われ者役」という属性を背負ったマイナスのスタートながら、人間的な面白みや深みに変換し、あろうことか観客に愛されてしまう。そうした特長を遺憾なく発揮させているのが、岡田将生だ。  美しく、爽やかで、人気者。最近開設した