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狂おしいほど猫が好きな芸人の僕が見つけてしまった、誰もが“猫沼”にハマるヤバすぎな番組 【#エンタメ視聴体験記/中山功太】

 お笑い芸人の中山功太さんが、WOWOWの多岐にわたるジャンルの中から、今見たい作品を見て“視聴体験”を綴る、読んで楽しい新感覚のコラム連載企画「#エンタメ視聴体験記 ~中山功太 meets WOWOW~」
 今回は、猫好き必見のWOWOWオリジナル番組「ねこが笑えば」を見た体験を中山さんならではの視点で綴ります。
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文=中山功太

 猫が好きだ。猫が好きでたまらない。猫の事を考えるだけで口角が上がる時さえある。

 僕が小学5年生の頃のとある日、4つ年上の兄が突然野良猫を拾って帰って来た。
 白と茶色がまだらになっている雑種丸出しのブチだった。相当な赤子猫だったと思う。
 
 「可愛かったから」というプレーンな理由で連れ帰った兄だったが、両親は飼う事を猛反対した。
 無理もなかったと思う。
 なぜなら我が家では、今までカブトムシ以外、何も飼った事がなかったからだ。いきなり猫はスキル不足にも程がある。せめて金魚飼いでも経験してから、徐々に飼育に慣れていくべきだっただろう。

 猫飼いを諦め、元々いた路上に返しにいくかと思われたが、兄は薄っすら笑みを浮かべたまま一歩も譲らなかった。
 
 白目がとても光って見えた。
 
 「この猫を飼育するのです」と顔が喋っていた。
 
 中3色黒ラグビー部ロン毛兄が、一瞬だけ教会の神父さんに見えた。神父さんは両親に何を言われようが笑みを絶やさなかったのだ。
 それは「何でやねん!飼ってもええやんけ!」と騒ぎ立てるより何倍も強い効果があった様で、両親もしぶしぶ飼う事を了承したのである。
 
 当時、特に猫が好きでも嫌いでもなかった僕は、一部始終を眺めながら「ひょっとしたらエサやりとか僕も手伝う感じ?」という不安が脳内を占拠していた。
 
 無事に飼育が決まると、兄は野良猫に「フー」と名付けた。
 「今日から家族やから"風"って書いて『中山フー』な!」と言って張り切っていた。
 そんなこんなで、割とすんなりと、猫との生活が始まった。
 
 いざ一緒に暮らしてみると猫は身悶えするほど可愛い。

 猫が大好きになった。
 猫が可愛いのか、フーが可愛いのかは分からないが、最高にハンサムなオス猫だった。
 親バカの猫版として言わせてもらうと猫はみな可愛いが、フーは飛び抜けて可愛かったと思う。

 僕には全く懐かなかったが、ご飯をあげたり水を替えたり、たまに撫でたりして遊んでいた。

 だがしかし、悲劇は突如として訪れた。
 
 家に自分とフーしかいなかった、とある夜。
 フーが猛烈に盛りはじめたのだ。
 オス猫の本能なのかも知れないが、当時の僕には何が起きたか理解できなかった。
 
 フーは近所のメス猫と野太い声を出し合い、マキシマム ザ ホルモンぐらい叫び続けた。
 身体を2.5倍ほどのサイズに伸ばし、樹木の様に硬くして、誇張なしで、後ろ足だけで立った。
 覚醒したフーはデスボイスで威嚇して僕を睨み付けると、そのまま爪を伸ばした前足で上方から斜め下に殴り裂いてきた。
 
 あの夜はじめて僕は、猫とタイマンを張った。
 そして負けて部屋に戻って、心臓を押さえて丸まって寝た。

 あの時に殴り裂かれた傷は、今でも僕の左手の甲に残っている。
 それでも僕はフーが大好きだったし、今でも猫が好きだ。できれば猫からも好かれたいと思っている。

 さて、話は変わるが「ねこが笑えば」を見つけた時は、猫ぐらい飛び跳ねた。
 僕がピンポイントで求めていたコンテンツがこの世にあったとは。
 
 公式サイトにはこう書かれていた。
 「猫を愛し、猫を喜ばせ、猫から愛されたい!」
 
 タメ口で失礼します。俺やん。
 飼ってないだけで、俺の為の番組やん。
 
 再生して5分で、コラムを書かせていただこうと決めた。
 この番組は猫好きには最高だ。犬好きだってこれを観ると、きっと猫を好きになる。

 猫のキャラクターの声を担当するのは、ロックバンドTRICERATOPSの和田唱さん。素人目にみても邦楽離れした才能の持ち主で、なおかつメロウな猫なで声だ。現在も奥様で女優の上野樹里さんが飼っていた猫と一緒に暮らしているらしい。
 完璧な人選だと思う。

 番組は「猫モテ」をテーマに掲げており、「猫が喜ぶ声の出し方」や「猫に好かれるなで方」、更に「猫が好きな手作り料理」、果てには「猫の為の住宅設計」など、猫にモテる為の情報が満載である。
 猫を飼っている方にはダイレクトに為になるし、飼っていない方も猫が喜んでいる様子を観るだけでニヤニヤが止まらないだろう。

 「ねこが笑えば」というタイトルも秀逸だと思う。
 
 猫好きならご存知だろうが、猫は笑わない。
 あくびした時や、ご飯を食べてる最中に、歯の感じで笑って見える事はあるが、基本的には笑顔はない。
 「猫を喜ばせたい」という気持ちが高じて「ねこが笑えば」にしたのだと考えると「もしもねこが笑ってくれるのなら」という強烈な猫愛と覚悟を感じる。

 そして途中に挟まる"猫絵本"コーナーの朗読は歌手・女優で、坂本龍一さんと矢野顕子さんのお子様でもある坂本美雨さんが担当している。
 今まで読む機会がなかった、猫が出てくる可愛い絵本を、神DNAの美声で読み聞かせてくれる。
 こちらも完璧な人選だ。
 
 なお「ねこが笑えば」はSPもあり、現在「ねこが笑えば2」も配信中である。
 そちらも是非ご覧いただきたい。

 当たり前だが、この番組には山ほど猫が出てくる。

 一言に猫と言っても、様々な種類がいて、色々な年齢がいて、各々のサイズがある。
 どの猫も全員可愛い。初見で「コイツはさすがに可愛くないかな?」と感じた猫も、数秒後には、もう愛おしい。

 猫好きも、猫ふつうも、猫嫌いも、皆様に観ていただきたい。
 猫沼にハマり、真剣に飼育を検討するはずだ。

 今これを書いている僕の様に。

「ねこが笑えば」を今すぐ視聴するならコチラ!

「ねこが笑えばSP」を今すぐ視聴するならコチラ!

「ねこが笑えば2」を今すぐ視聴するならコチラ!

猫好き必見のアプリ「necochan」もチェック!

おわりに・・・

 今回取り上げることはありませんでしたが、中山さんが気になった作品を中山さんならではの視点でご紹介します。

『エスター』
 「一番怖かった映画は何ですか?」というテーマで僕が生配信を行なった際に、最も名前が多く挙がった作品。久しぶりに観たが変わらず怖くて、やはり名作だった。
 要所要所に明確に意味がわからないカットがあったり、変に長いシーンがあったりするのだが、僕はその手の「なくてもいい」こだわりが見える作品が本当に大好きだ。

『エスター』を今すぐ視聴するならコチラ!

 「生中継!新しい学校のリーダーズの初武道館『青春襲来』」(※1月9日(火)生中継の放送同時配信を視聴した感想です。現在配信はございません。)
「オトナブルー」からファンになった新参者だが、4人ともカッコ良すぎるし、好きすぎる。アイドルではないだろうがアイドル視して楽しむ事も出来るし、ライブも本当に楽しい。女性のダンスボーカルユニットにハマったのは高校時代によく聴いたSPEED以来だ。
 曲が良くて歌とダンスが上手いという共通点があるが、よく考えると、そんな真正面からの格好良い売れ方もそうそうないなと気付いた。

▼2月17日(土)後6:00「新しい学校のリーダーズ Music Video Collection 2024」、3月30日(土)後4:00「新しい学校のリーダーズの初武道館『青春襲来』~Special Edition~ 」をWOWOWオンデマンドで放送同時配信いたします。お楽しみに!

『テリファー[R15+指定版]』
 血塗れ・残酷のスプラッター映画が苦手な方は多いと思うが、作り物の娯楽作品として是非観ていただきたい。
 パクチー苦手な人に「ここのパクチーは美味しいから」と押し付ける形でお薦めしたい。手垢まみれで団子作れるほど飽和したジャンルで、よくここまでの快作を作れたなぁとビックリした。
 「スリーコードでこの時代にCDめちゃくちゃ売った」ぐらい凄いと思う。

『テリファー[R15+指定版]』を今すぐ視聴するならコチラ!

合わせて読みたい! お笑い芸人のぼる塾・酒寄希望さんによる「#エンタメ視聴体験記 ~酒寄希望 meets WOWOW~」のコラムはこちら

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