なぜポル・ポト派は生まれ、なぜカンボジアを掌握するまでに至ったのか――「なぜ」を1本の映画から考える
文=安田菜津紀 @NatsukiYasuda
今回取り上げるのは、第42回アヌシー国際アニメーション映画祭で長編コンペティション部門の最高賞であるクリスタル賞を獲得した映画『FUNAN フナン』('18)。
柔らかな絵のタッチとは対照的に、描かれているのは1975年以降のカンボジアにおける、虐殺や飢えに見舞われた過酷な日々だった。カンボジアの経てきた歴史は、今を生きる私たちに何を投げ掛けているのか。SDGsの「目標2:飢餓をゼロに」「目標4:質の高い教育をみんなに」と