サメになった“ぼる塾・田辺さんと酒寄さん”が人々を襲う!? サメ映画3本祭り【#エンタメ視聴体験記/ぼる塾・酒寄希望】
文=酒寄希望
皆さん、こんにちは。ぼる塾の酒寄希望です。
私が連載第5回目の今回、選んだ作品は『ダブルヘッド・ジョーズ』と『トリプルヘッド・ジョーズ』と『シャークネード』です。
サメ映画3本! サメ映画祭りです!(勝手に)
最初からサメ映画祭りにしようとしたわけではなく、結果的にサメ映画祭りになってしまいました。
サメ映画とは、一般的にはサメが人を襲うパニック映画です。水着の美女が必ずと言っていいほど登場します。有名な作品だと、『ジョーズ』、『ディープ・ブルー(1999)』、『MEG ザ・モンスター』などがあります。サメ映画は熱狂的なファンがいるジャンルで、一般的な人からすると「時間を返せ!」と思ってしまうような作品があったとしても、ファンになると「(サメ映画は)それで~いいの~!」と、アナと雪の女王のエルサのように言うそうです(これは私のイメージです)。
私はずっとサメ映画のジャンルに興味があり、いろいろな作品を見てみたいと思っていました。先ほど挙げたサメ映画の有名な作品は私もすでに視聴済みです。とても面白かったです。なぜなら、これらの映画は面白い名作として有名だからです。しかし、サメ映画はピンからキリまでの“玉石混交の世界”と言われています。
私「私は果たして、ほかのサメ映画を見ても面白いと感じるのだろうか」
私は自分がサメ映画ファンとしての才能があるのかどうか調べるために、攻めた作品を見ようと決意しました。そこで気になった作品がこちら!
なんと、サメの頭が二つあるのです! それは気になります!
海外のホラー映画は基本、最初にお手本として襲われるイケイケな人たちが登場するのですが、この作品ももれなく登場します。海を楽しむイケイケな人たちに得体の知れない何かの視点で近づいていくカメラワークは「これからホラーを見るぞ!」という気持ちになってわくわくします。
その人たちが襲われると本編に移ります。この作品の登場人物は大学の研究合宿に向かう学生がメインなのですが、その人たちもイケイケです。研究合宿の船の上で女子をナンパする男子や、勉強そっちのけで日光浴をする女子、真面目な男子をバカにするマッチョ男子、皆からバカにされる真面目な男子、真面目な男子をかばい自分も真面目に勉強する金髪美女(私が来世でなりたい人物)など、役者はそろっています。
私「あらすじを見ると、バビッシュ教授には妻がいるんだけど、学生以外の女性が船には2人いる。どっちが妻なんだろう? バビッシュ教授のスキンシップが過剰でどっちが妻なのかわからない…」
私が妻はどちらなのか考えているうちに、学生たちの乗った船は壊れてしまい、学生たちは近くにあった島に避難します。学生たちはまだのんきに「暑いわ」「君がHOTだ!」などと言っていますが、ここからダブルヘッド・シャークが学生たちを襲い始めます。ダブルヘッド・シャークは開始10分で堂々と視聴者にお顔をずっと見せっぱなしにしてくれるので、得体の知れないものに襲われる恐怖を視聴者が味わうことはなく、安心して見ることができます(しかし、突然美女の上半身があらわになるセクシーシーンとサメに襲われるグロテスクなシーンがあるのでそこは安心できません)。
私「このダブルヘッド・シャークの顔どこかで見たことがある気がする…」
私はサメの顔を見続けて、何かを感じました。
私「あ! 前のコンビ時代、オーディションに落ち続けたときの田辺さんと私の顔にそっくりなんだ!」
狂暴というよりこの世のすべての憎しみを集結したようなサメの顔は、あのときの田辺さんと私にそっくりだったのです!(ぼる塾はあんりちゃんとはるちゃんのコンビ「しんぼる」と田辺さんと私のコンビ「猫塾」が合体して出来たカルテットです)
私は慌てて一時停止をして田辺さんに「ダブルヘッド・シャークの顔が前のコンビ時代オーディションに落ち続けたときの我々の顔にそっくりである」と連絡をいれると、サメの顔を確認した田辺さんから「本当だ! 私たちだ!!」と連絡が来て、我々がダブルヘッド・シャークのモデルなのではないか、という話になりました。
良きところで一度連絡を切り、映画に戻ります。ダブルヘッド・シャーク改め、“田辺さんと酒寄さん”は次々に学生を襲います。学生たちも島に残っていた船を直して脱出を試みたり、サメをおびき寄せる電気を流す装置を作ったりと、ただのイケイケな学生ではなく結構スキルの高い学生たちであることが発覚していきます。私はイケイケじゃないうえに、そんなことできません。登場シーンで、ガリ勉とバカにされていたポールくんの知識が大活躍していくところもとても良いです。
私「ポールくんがいて良かった! ポールくんに優しかった美女のケイトとナイスコンビになっている!」
しかし、事態はどんどん悪化していきます。“田辺さんと酒寄さん”に襲われるだけでも大変なのに、なんと学生たちが上陸したサンゴ島が突然崩壊を始め、このままでは島が無くなるというピンチまで発生します。
私「教授が役立たず過ぎてハラハラする!」
さぁ! 学生たちは何人助かるのか! 結末は見てのお楽しみ!
パニック映画にユーモアを求める私はとても楽しかったです! 結末も私の中のバカボンのパパが「これでいいのだ!」と言うラストでした。映画にすばらしいCG技術や、しっかりしたストーリーを求める人は「何なの?!」と思ってしまうかもしれませんが、以前何かを視聴した後は必ず「学び」を感想に入れていた私に田辺さんが、
田辺さん「酒寄さん、映画とか漫画とか見終わった後に必ず何かを学ばなくても良いのよ」
と、教えてくれたので、何も考えずに身をゆだねて見るのも良いと思います。
私「面白かった! え、続編がある! トリプルヘッド・ジョーズ?! 今度は頭が3つになるの?!」
私は再び田辺さんに「今度はサメの頭が3つになる」と報告すると、「マジで?! 誰にする?」と、我々の新しい仲間を2人で考えました。しかし、「あんりもはるちゃんもこんな顔をしない」という話になり、結果、田辺さんが、「私を2人に増やそう」として、「トリプルヘッド・ジョーズ」は「田辺さん×2と酒寄さん」に決まりました。もちろん、視聴します! そう、それが『トリプルヘッド・ジョーズ』なのです。
今度の「田辺さん×2と酒寄さん」はなんと地上でも攻撃できます! しかもゴミを食べると強くなる! 前作よりもCG技術が上がり迫力もアップ!
私「環境汚染問題とか、ストーリーが前回よりもしっかりしている!」
しかし、やっぱりサメ映画!「田辺さん×2と酒寄さん」があまりにも強過ぎたり、途中から突然仲間入りする頼りになるおじさんが誰なのか全くわからないまま話が進んだり、「3つの頭を持つサメに襲われた!助けを呼んでくれ!船でも軍艦でも良い!」と救助信号を受けた小さな釣船が、なぜか小さな釣船自ら助けに向かってくるなど、「どうして軍艦レベルを呼んでるんだよ?!」と気になるところがたくさんあります!! 話の結末も不思議な感じで、正直私の中のバカボンのパパが「これでいいのかしら?」と、不安になりましたが、それでも私はこの映画が大好きです!
なぜならばこれは私事ですが、この映画で運命的な出会いをしてしまったのです…!
私「ネルソン教授が格好良い…。見た目がすごく好き。漫画のキャラクター以外でこんなに見た目が自分のタイプの人間が存在するなんて…」
私は登場人物のネルソン教授に一目ぼれしてしまったのです!「田辺さん×2と酒寄さん」に頼むからネルソン教授だけは見逃してくれと祈りさえしました。私は視聴後に早速ネルソン教授役のジェイソン・シモンズさんの情報を入手すべく検索しました。
私「あった! ジェイソン・シモンズ。オーストラリアの俳優さんなんだ。生年月日は1970年7月12日…え、7月12日って私の息子と同じ日だ! やっぱり運命だ! 関連作品は…『シャークネード』。ほかのサメ映画も出ている! 見なきゃ!」
もちろん私は、『シャークネード』も見ました。
よこしまな気持ちで見始めましたが、最高に面白かったです! 竜巻にサメが巻き込まれてサメが空から襲ってくるというとんでもない設定なのですが、無茶苦茶な設定だから巻き起こる展開に「サメ映画はやっぱり楽しい」を感じ、たまらなく好きな作品になりました。バカバカしさ、勢い、家族愛、チェーンソー、私はこの映画を格好良いと思います(主人公の友達バズ役のジェイソン・シモンズさんが格好良かったからという理由だけでは決してありません)。
映画のラストは恥ずかしながら泣いてしまいました。面白過ぎて感動して泣きました。面白過ぎると人は感動して泣きます。今度から好きな映画を聞かれたら『シャークネード』は必ず入れます。シリーズ物なのでこれから続編を追っていきたいと思います!
今回はこのような理由で結果的にサメ映画祭りになりました。今回3本のサメ映画を見て思ったのですが、サメ映画の登場人物は自分勝手な人は少なく、家族や恋人や仲間のために自分を犠牲にして立ち向かっていく人たちが非常に多い優しい世界でした。怖いのはサメ。最終的に田辺さんに「竜巻に乗ってサメが襲ってくる映画も見た」と報告したら「えっ!何それ気になる!見たい」って言っていました。
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クレジット(トップ画像):『トリプルヘッド・ジョーズ』:
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