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安田菜津紀「観て、学ぶ。映画の中にあるSDGs」

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SDGs(Sustainable Development Goals)とは、2015年9月の国連サミットにて全会一致で採択された、2030年までに持続可能でよりよい世界を目指す1… もっと読む
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#セザール賞

余命と向き合う人の最期の日々をどのように守れるか――『愛する人に伝える言葉』から考える

文=安田菜津紀 @NatsukiYasuda  今回取り上げるのはエマニュエル・ベルコ監督による『愛する人に伝える言葉』('21)。 (※6/8(木)後10:45、ほかリピート放送あり)  ステージ4の膵臓がんだと宣告された息子バンジャマンをブノワ・マジメルが演じて、第47回セザール賞で主演男優賞をみごと受賞。その母親クリスタルをフランスの至宝であるスター女優、カトリーヌ・ドヌーヴが演じている。この感動のヒューマン・ドラマを題材に、余命と向き合う人々の尊厳をどのように守れ

愉快で魅力的で、常識にとらわれない自由な女性“パピチャ”――1本の映画タイトルに込められた想いを知る

文=安田菜津紀 @NatsukiYasuda  今回取り上げるのは、アルジェリア出身のムニア・メドゥールの長編監督デビュー作『パピチャ 未来へのランウェイ』(’19)。主人公を演じたリナ・クードリが第45回セザール賞有望若手女優賞に輝いた作品です。  厳しい時代を生きながら、女性への抑圧に力の限り抵抗する主人公たちの魂の叫びから、SDGsの「目標5:ジェンダー平等を実現しよう」を考えていきたいと思います。 (SDGsが掲げる17の目標の中からピックアップ) 解放されて