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映画ライターSYOの「#やさしい映画論」

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※WOWOWプログラムガイド12月号にてお知らせした連載コラムは、11月28日(木)ごろにアップ予定です。 映画ライターSYOさんによるコラムをまとめたマガジンです。SYOさんな…
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#松坂桃李

広瀬すずの真骨頂。『流浪の月』で痛感した、“嘘のつけない”演技の在り方

文=SYO @SyoCinema  日本屈指の実力者でありながら、“固まることのない”俳優・広瀬すず。映画やドラマといったフィクション=嘘を描き続ける分野で、彼女の気質は「嘘がつけない」もののように感じる。画面の向こうにいる彼女の一挙手一投足は、精緻に作り込まれた“技術力の結晶”というよりも、再現性が低い“魂そのもの”、いわばその瞬間の生きざまを写し取ったもののように見えるのだ。  もちろんカメラの前で演じる以上技術は伴うものだし、筋肉の動かし方や他者が作ったセリフを自分

『あの頃。』に見る松坂桃李の“受け”の魅力

文=SYO @SyoCinema  松坂桃李と今泉力哉監督が初タッグを組んだ『あの頃。』(’21)が、2月にWOWOW初放送される。それを記念し、松坂の出演作品も特集放送。『あの頃。』のほか、『ツナグ』(’12)、『エイプリルフールズ』(’15)、『真田十勇士』(’16)、『娼年[R15+指定相当版]』(’18)『居眠り磐音』(’19)、がラインナップされており、松坂の演技と役柄の幅広さが感じられる作品群と言えるだろう。  2009年の『侍戦隊シンケンジャー 銀幕版 天下

柔軟にして、変幻自在。俳優、松坂桃李は「柔らかさ」で人々を魅了する

文=SYO @SyoCinema  松坂桃李は、「柔らかい」役者だ。スクリーンやテレビの向こうの彼はもちろん、取材時に接しているときも、包み込むような物腰と視線、朗らかな笑顔に引き込まれてしまう。 柔軟にして、変幻自在。思考もイメージも凝り固まることがなく、作品ごとにまったく違った顔を見せつける。それでいて気さくで、放つオーラは温かい。ほかに類を見ないタイプの表現者といえるだろう。 『娼年』(’18)、『孤狼の血』(’18)、『新聞記者』(’19)…。近年の出演映画を3